今宵秘密が暴かれる。

なんだか話が逸れそうだな、と思っていると



「ごほん…。それで、煌君。
君には明日、試験を受けて貰いたいんだ」


長年の付き合いだからなのだろうか。
無言で止めるように近藤が咳払いをする。





つーか…………試験？






「試験って…。何のですか？」


俺が分からなくて誰にともなく、尋ねるように聞くと、隣から、はああああ、と大きな溜め息が聞こえてきた。



……こんなムカつく溜め息をする人は一人しかいない。(であろう)



そう、土方さんだ。




「決まってンだろ。剣術の試験だ。
それによってどの隊に入れるか決めンだよ」




ほぉーなるほど。
そんな試験があるのか。



「まぁ、
別に土方さんの小姓でもいいんだけどねー。
あ、僕は一番隊組長沖田総司。よろしくねー」




あ、さっきの腹黒そうな人………。


つか、一番隊の組長沖田総司って…まさか





「組一の手練…？」






あ。しまった…！


あまりの驚きに、
ついポロリと声を漏らしてしまっていた。



が、小さい声だったので誰も聞こえなかったのか問うてくる人はおらずホッと息をつく。