今宵秘密が暴かれる。


「ほざけ。俺には小姓なんていらねェな」



特に他意はないんだろうけど、遠回しに存在を否定されたようで少しだけグサッときた。



と、一人で落ち込んでいると、今まで黙って聞く側に徹していた眼鏡の落ち着いたイメージのある男の人が口を開いた。



「…まぁ、貴方の剣の腕も見たいですしね。いい機会でしょう。…ああ、私は土方君と同じ副長に就いた山南敬助と申します。よろしくお願いしますね」




ふーん。山南さん、か。


眼鏡を掛けているのはこの人だけだから
覚えやすいな。




「俺は八番隊組長の藤堂平助だ!
明日は俺とも試合しようなっ!約束だぜ?」



このワンコっぽいチビぃのは
藤堂平助、か。





つーか俺、
別に剣術得意じゃねーんだけどな…。



そんな事実に悩んでいると、さっきのチビとは打って変わって、なんだか途轍もないセクシーオーラを纏った男がチビの口をおさえる。


「はいはい、明日は平助ちゃんは巡査の予定でしょ〜が!ちゃんと仕事しなさいね〜


んじゃオレが最後だな〜?オレは十番隊の組長原田左之助。オレさぁ〜男でもお前可愛い顔してるし〜……この後どう?」



…やばい、セクシーなオーラに妖艶な声と微笑みがプラスされ、なんか身の危険を感じて身震いがした。


…コイツには絶対近づかねーようにしよ。





「俺は煌だ。これから宜しく頼む」


すごい短い挨拶だと自分でも思ったが

まぁ俺の特徴なんて
ほとんどないに等しいし…


それだけ言っておいた。










「そんじゃ顔合わせもしたし、解散とする」




近藤さんの一声で深夜明け方の臨時集会は
幕を閉じた______ _



< 26 / 61 >

この作品をシェア

pagetop