今宵秘密が暴かれる。
俺は広い草原の中で風に揺られていた。
それは、まるで。
「……コー………マァ………」
そう、ジェットコースターに乗っているような気分で…………って…
「……あ、れ、?」
ジェットコースター…?
「コウ様っ!」
「うわあああああああ!」
急に鮮明に誰かの声が聞こえ、
思わず叫んでしまった。
つーか、
「…アンタ、誰だ」
俺の名を呼んだ主は、大きな髪飾りを付け、ゆるく華やかな着物を着て、厚化粧をして…
まるでその姿は……………
「お……い、ら…ん…?」
いつしか神社の裏に住む爺ちゃんの家に行ったときに見た、飾ってあった写真の中の一人の女性に酷似していた。
そして、その人のことを、爺ちゃんは“花魁”だとそう言っていた。