今宵秘密が暴かれる。
「…終わったか。
集合!」


終わったか…!?何がだよ!?
終わる前にまずなんも始まってすらねーよ!?


というのは今は隊士たちがいるので、心の中でツッコむことにして。



「1日遅れだが、俺たち壬生浪士組の一人になったやつだ。おい、なんか挨拶しろ」


と言い、俺を男たちの前に引っ張る。



「煌だ。宜しく頼む」



俺は昨日と同じように挨拶した。


「ンじゃ、さっさと本題に入る。今日はコイツの剣術試験をする。誰かコイツの相手したいやついるかァ?」




そんな面倒くさいことしたいヤツなんて…







「「「「「はい!!!!!!」」」」」





全員かよ…!?!?



「俺…全員となんて出来ねーからな?」


土方さんは俺に全員の相手をしろなんて言わないだろうけど、一応言っとく。



「ンなことわァってる。
おい、お前コイツの相手しろ」

「はい!!」



テキトーに前にいたヤツに土方さんは声を掛けると…それはそれは嬉しそうにそいつはかがやいた目で返事をした。


ココまでくりゃあ俺だってコイツの考えていることなんて分かっている。




小柄で弱そうなヤツが相手なら自分でも勝てるし、フルボッコにとでも思っているんだろう。



余りにもその思いが顔に出ているもんで、
あまりいい気はしない。

< 40 / 61 >

この作品をシェア

pagetop