今宵秘密が暴かれる。
決して俺の剣の腕が上手いと言われるほどではないことは自覚している。




だが、




今は全力でやるしかない。
…馬鹿にされないために。






そして、



「はあああああ!!!」
「やああああああ!!!」



と声をあげながら息のつく暇を与えず突く俺に相手は少し引き気味で。






そこを、俺は衝く。







カラン_______ ___







先に相手の竹刀を落とし、その頸に己の竹刀を当てた者は










「勝者、煌!!」







そんな土方さんの声が遠くに聞こえ、ああ、勝ったんだな、と息を整えながら思う。

が、俺にはもうこれが限界だ。

よろけながら端の方に行き、壁に背を向けて
座り込んだ。


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