今宵秘密が暴かれる。
「…分かりました」



これ以上この状態を長引かすと、俺の心臓が保たないからな。




「じゃ、早く立ってー」



最早そう言って俺に手を差し出し姿さえ、悪魔にしか見えないんだけど…。



でも、断った後を想像すると…それは怖い結末しか思い浮かばないので、その手を取る。





…よっこいしょ。




立ってとりあえず深呼吸し、俺が沖田さんに向かい合うのを確認すると、土方さんの声が再び道場に響いた。





「では、始め!!」




そう合図が聞こえると、一気に沖田さんの纏うオーラが変わったのが分かった。


今迄、沖田さんの抜けた姿しか見たこと無かった俺は正直びびった。





俺もさっきとは違い、
冷静に沖田の動きを見る。

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