父から届いたラブレター

しばらくすると看護師さんが

君を連れてきてくれた。



「可愛らしい女の子ですよ。
 お父さん!!」



看護師さんに手渡された

小さな小さな君を

私は恐る恐るこの手に

抱いた。



眠っているとばかり思っていた

君が目を開けて私をじっと見つめ

笑顔で、まるで

「やっと会えたね。お父さん。」

と言っているようだった。



「ねぇ看護師さん、この子

 今、私を見て笑いましたよ。」



「生まれたばかりの赤ちゃんは

 まだ何も見えないですよ。

 まっ、初めて赤ちゃんを抱いた

 お父さんは、よくそんな事

 おっしゃいますけどね。

 フッフッフッ。。。」




いや違う。

君は私と初めてのアイコンタクトを

したんだ。



あれが、君と私が親子と認め合った

瞬間なんだ。




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