◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~
「このいばら……こんな大きい植物、あるんだぁ…」
いやぁ、もっとジャングルとか行かないと見れなそうな大きさだよね。
それに、さっきから薄暗い。
私の記憶が正しければ、確か夕方だったはずなのに…
月の光が窓から差し込んでいる。
そんなに長い時間、私は寝ちゃったの??
「あれ、まだ夜??どうりで寝足りな……」
キョロキョロと周りを見渡していると、頭をゴツかれた。
「い、痛い!!何すんの、もう!」
いきなり叩くなんてひどいよ!!
頭を擦っていると、男の人はため息をつく。
「こんなおとぼけが世界の終わりとか……ありえねぇ…。というか、お前か、俺を呼んだのは」
「おとぼけ!?失礼な!!あなたなんて呼んだ覚えはありませんーだ!!」
なんで、初対面の男の人にそんな風に言われなきゃなんないの。本当に、ムカツク!
「まぁいい。ガキ、早く立て」
「ガ………」
ガキ!!?
私、そんな子供じゃないんですけど!!
キッと男の人を睨み付ける。
「いちいち目くじら立てんなよ、面倒くせぇ」
「ムカツク事ばかり言うからでしょ!? 」
本当になんなの!!?
超嫌な男!!なんか、あのチャラ男を思い出すわ!!
って、そういえば………
あのチャラ男、どこに行ったんだろう。
「思い出せないや………」
いったい何がどうなってるんだろう……
改めて見ると、やっぱりここはどこかおかしい。