◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~
「ルーク!………っ!!」
勢いよくベットから起き上がると、目眩がした。慌てて頭を押さえる。
「おい、はしゃぐなって。いいから、そこでもう少し寝てろ」
ルークは私のベットまで歩み寄ると、そこに腰かけた。ギシッとベットのスプリングが沈む。
「ねぇ、ここはどこなの……?」
「宿だ、市街地のな」
宿………市街地。
この世界にも、私のいた現実みたいに、町やお店があるんだ。
ードンッ、ドンッ、ピーヒャラ♪
あ、この音…………
私の眠りを覚ました原因でもある。
「この音、なに??お祭り?」
「あ?あぁ、サーカスだろ、この時期になると来んだよ」
サーカス…………なんか、すごい楽しそう!!
自然とニヤケる私に、ルークはため息をついた。
「行かねぇぞ」
「えぇ!私まだ何も言ってないよ!?」
な、なんで行きたいってわかったんだろ。
恐るべし!!
「顔に書いてあんだよ、ガキ。それに、まだって事は、結果的に行こうとしてんじゃねぇか」
「うっ………だってー…」
ちょっと、いや、かなり興味がっ!!