◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~
「ルーク、あれは何??」
私はテントの張られた建物を指差す。
「人の話を聞いてねぇな……はぁ、仕方ねぇな」
ルークは私の手を引いて、テントの方へとズカズカ歩いていく。
「ル、ルーク!!?」
なんで強制連行!!?私、ただ好奇心で聞いただけです!!許してぇ~っ!!
まるで投獄間際の犯罪者のような気持ちだ。
「見るんだろ、サーカス」
「あっ………いいの??」
ルーク、サーカスに連れてってくれようとしてたんだ。でも、朝はダメって………
「アメさえ与えておけば、しばらくは静かにしてられんだろ」
「なっ………」
それは、どういう意味ですか!!?もう、赤ちゃんのような扱いでは!!?
「チケット、二枚くれ」
「はいよ!」
ルークは私の事はお構いなしにチケットを購入し、どんどんサーカスの中へと入っていく。