◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~
「あーあ、超心配!!」
「そうだね、早く帰ってきてくれるといいけど……」
なんていうか、大好きな事が出来なくなるなんて、きっと何よりも辛かったはずだよね。
「ホームルーム始めるぞ、座れー!」
「あちゃあ、この話は後でね、雫!」
先生の掛け声で梓が自分の席につく。
私は窓から空を見上げた。
平和だなぁ…………でも、そう思ってるのは私だけかも。
この世界のどこかでは、辛い思いをして、明日を嘆く毎日を送ってたりするんだ。
なんか、今日はやけに心が重いや………
私は、なんだか疲れてしまい、机に突っ伏した。