年下男子の休み時間
私の真後ろに知らない男子がしゃがんでいた。
私が慌ててイヤホンを取ると笑い出して、
「 先輩、男にでもフラれたんすか?聴く唄暗すぎ。」
「 ‼︎……し、失礼だから!」
「 だって、この前も聴いてたじゃん。」
「 き……聴こえてたの……?」
「 ぷっ。笑……聴こえた。
つーか、こんな無音の空間で聴いてたら側の奴には聴こえるよ?」
私が恥ずかしくなって言葉に詰まると、片方のイヤホンを隣で自分の耳にはめ、言葉を続けた。
「 他にオススメないの?」
「 え……?聴くの?」
「 うん。暇だし。」
「 他ないの?」
「 失恋ソングなら1時間分ありますが。」
私が少し怒って言ったらまた笑ってた。
「 図星か……笑、暇つぶしに付き合ってやるよ。」