年下男子の休み時間



どうして、今、隣にいるこの人は私の中の核心に触れるんだろう……


友達とあんなに色々な話をしたのに、
今、この時間に自分の気持ちが分かった。



やっと、



ようやく、




前に進める気がした。




「 ねぇ?」




「 なに?」




「 やっぱり、名前、知りたい。」




「 ………。 湊(ミナト)」




私が顔を見ると、頭を撫でてくれていた手を下ろした。
少し、優しい顔をした彼に私は出逢ってから初めて安心感を持った。




また、会って話してみたいと思った。




「 なんか、すっきりした?」




「 ……うん。ありがと。」




「 実は素直だね。」



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