にじいろ。



「ま、俺も暇だし。
ちょうどいい暇潰しくらいにはなるってこった」


そんなことを言いながら
背伸びをする少年。


少年の背中は
なんだかとてもすっきりしているようにも見えた。


自分とは正反対だ。


自分はこんなにも……。





――気持ちが落ち着かないというのに。


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