so sweet!!!
 俺ってわがままなんだな、なんてつくづく思う。



 こんな感情は、千代子ちゃんを裏切ることになるのだろうか。



 ……。



 考えたって仕方ない。



 俺そんなに頭良くないし。



「なあ、遥也」



 しばらく黙っていた俺に、透は声をかけた。



「ん?」



 ちょうどその時チャイムが鳴る。



 担任が入ってくるが、そんなこと気にしなくていい。



 しょうもない話だろうと、担任やチャイムなんか気にせず話すことが多い。



「なんだよ、透」



「…いや、何もない」



「…?」



 珍しい。



 コイツが…透が途中で話をやめるなんて。



 どんなしょうもない話でも、例え俺が聞いていなくても話し続けるコイツが。



 …まあ、いいか。



「はい、じゃあ今日の連絡します」
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