so sweet!!!
 SHRも終わった。



 掃除をするもの、部活へ急ぐもの。



 帰りを急ぐもの、そうでないもの。



 部活に入っていない俺にとって、放課後の時間の流れは不思議だ。



 人によって時間の流れかたが違う。



 ゆるゆると過ごす、忙しく過ごす。



 ルールによって縛られた俺たち学生にとって唯一といっていいほど自由な時間。



 顔を見ていればそいつがどうやって放課後を過ごしているかわかる。



 今の俺は…、どんな顔をしてるんだろ。



 多分すっげーつまんなそうなんだろーな。



 だってつまんないし。



 俺は教室にいて、まだ帰れずにいる。



 帰っても何もないし。



 今の時間はみんなが帰る時間だから、変な女に捕まりたくねえし。



 掃除が終わるのをゆるゆると眺めていた。



 そういえば、千代子ちゃんの用事って学校の用事かな?



 待ってたら、一緒に帰れるかな?



「ねえ、遥也君」



 目の前に女が立った。
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