so sweet!!!
「ごめんね。



俺、今彼女いるから」



 そうとだけ言ってその場を去る。



 さあ、千代子ちゃんを探さなくちゃ。



 確か…この廊下の角を曲がっていったよな…



 俺は曲がり角で立ち止まる。



 ここから行くところで、多分人目につきにくいところ…



「!!空き教室か…」



 俺は自分にだけ聞こえるようにつぶやき、走り出す。



 この先に、空き教室があったはずだ。



 俺はそこの教室の前で立ち止まる。



 周りから、部活をしている奴らの声や、甲高い女子の声が聞こえる。



 意識を集中させ、うまく中の音を聞き出せないか…。



 俺は目を閉じ、耳をそばだてる。



 自分の息の音ですら、邪魔だ。



「…めんなさい」



 小さなその声は、確かに千代子ちゃんのものだった。



 ビンゴ。



 俺はドアが開いていることに気づき、中を覗く。



 !!あれは…
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