so sweet!!!
 …透、お前、すっげーいい友達だよな。



「俺、確かに透の言ってたように、
千代子ちゃんを好きかわからなかった。



でも…今ならわかる。



俺、千代子ちゃんのこと、本気で好きだよ」



 俺は微笑む。



 千代子ちゃんの顔が赤くなる。



「あの…ね。



私、ここに来るときに、遥也くんが女の子と一緒にいるの、見ちゃったの…



だから、余計に不安だった。



誰も助けてくれないんじゃないかって。



透くんに遥也くんはだれにでもキスするって聞いて、一瞬、遥也くんを信じれなくなった。



ごめんなさい」



 千代子ちゃんの目から涙があふれる。



 俺は千代子ちゃんのほっぺを伝った涙を優しく拭った。



「俺…今までは、誰にだってキスしてきた。



付き合ってても、ほかの女の子と遊んだりした。



でも…」


 でも、千代子ちゃんは違うんだ。



 わかって。



「でも、もうやめるから。



千代子ちゃんだけを見る、約束する。



だから…」



「私も約束する。



ずっと、遥也くんを信じる」



 千代子ちゃんの頬にある涙の跡が、夕日でキラキラと輝いている。



 俺は、裏切っちゃいけない。



 千代子ちゃんが信じてくれてるから。



 俺はこの甘い香りを、大事にしたい。
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