so sweet!!!
「ね、ねえ、遥也くん…、一緒にご飯食べない?」



 昼休み、千代子ちゃんが俺の教室に来てそう言った。



「え、あ、でも俺、早弁しちまって弁当ねぇんだけど…」



 最悪。



 なんで食べたんだろ。



「あ、のっっ、よかったら私2つ作ってきたんだけど」



「食う!!」



 別に腹いっぱいではないし、むしろありがたい。



 俺たちは教室を出た。



 隣にいる千代子ちゃんは俯いて顔を赤くしていた。



「千代子ちゃん?どうしたの?」



「…遥也くん…、教室での声大きかったから…」



「あ……わり」



 食う、って言った時だよな。



 みんなやたらとこっち見てたし。



「ううん。いいの。う、嬉しかった」



 千代子ちゃんは首をかしげてニコリと微笑んだ。



 ふわりと千代子ちゃん独特の香りが漂ってきた。



 その香りに、笑顔に、胸が高鳴る。



 屋上についたら、キス決定だな。
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