もしも緑間くんと恋をしたら
放課後すぐに練習をしに来た生徒は、背が高くて緑色の髪をしていた。

指先が綺麗で、ボールをゴールに放つ角度までが華麗だ。

彼は、話したことはないけれど、寡黙で近寄り難い印象の緑間真太郎だ。

次に入ってきたのは、いつもさつきの隣にいる青峰大輝。

黄瀬涼太、紫原敦、赤司征十郎が次々と現れる。

黄瀬くんが来た瞬間に、隣の女生徒が黄色い声を出した。

(あー、なるほど……)

彼女たちの狙いは、モデル系イケメンの黄瀬涼太がお目当てか。

その隣にいる私は、無すぎて違和感ただ漏れだろう。

紫原敦は、話したことはないけれど、彼の存在感は別格。

中学生離れした高身長は、目立つもいいところ。

彼なら知っている。

赤司征十郎、その彼もまた存在感は大きい。

なぜなら、学年トップの成績だからだ。

話したことはないけれど、彼らの存在感は、もはやバスケの枠を超えていた。

それなのに、私は青峰大輝以外と絡んだことはない。

それはやはり、怖気づいているのかもしれない。

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