新撰組と神の護り手伝説
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ここは吹悠たちの旅館から少し離れたある宿。


月明かりでぼんやり照らされた室内に男が三人、いや青年2人と少年が1人が静かに佇んでいた。



窓の近くの手すりに腰掛けピストルを丁寧に手入れする青年が口を開いた。


?「ふーん。それが例の朱雀の刀。」


もう1人の青年の持つ刀を一瞥して笑う。


?「俺にはなんも感じないね。ただの刀にしか見えない。本物か?」


刀を持つ青年は首をすくめて答える。


?「本物本物。妖力も半端じゃないし、持ち主の青筋が4本立ってたもん。」

?「オイオイ。そんなに立つ人間がいるわけないだろ。」

?「とりあえずまずは1本盗れたね。いや、獲ったと言っておこう。あとは残り3本!この調子じゃ楽勝じゃね?」







するとそこで今までしゃべらなかった少年の口が開いた。



その少年はこの世の何もかもを飲み込みそうなほどの底なしの黒い瞳で青年達を見た。

目が死んでるとは真にこの事だろうとピストルを持った青年は思った。


?「余り見くびらないほうがいいですよ。相手は計画を進めるほど警戒が強くなるでしょうから。」

?「まあそうだな。」

?「あ、そういえば男のフリしたナツそっくりの女の子が居たけどあれが…」


死んだ目に少し光がさっと通った。


?「ふぅん。…あの人が、ね。」



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