新撰組と神の護り手伝説
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一方、
巡回中の3番隊が倒れている土方を見つけ、吹悠誘拐が分かり、吹悠をよく知る面々(箱根遠征組)が土方の布団の横に集められていた。
土「本当に、すまなかった。何もできなかった。」
土方は事情を説明すると布団から出て畳に頭をつき、土下座した。
平「顔をあげて下さい土方さん。責めませんから。土方さんのせいじゃないですぜ。」
平助が顔をなかなかあげない土方に穏やかに言った。
土「それに、今の神の刀や三種の神器が盗まれた今、あいつを助ける事を最優先にもできない。
本当にすまない。」
すると沖田も
沖「…顔をあげて下さい。」
と小さく言った。しかしその声は地を這うような重低音で怒っているのは明白だった。
顔を土方があげると
ボカッ
顔を一発沖田に殴られた。
斎「総司!」
沖「本当はもっと殴りたいですけど、今はこれで終わりにしときます。もっと殺したいのがいますし。
……僕は吹悠さん探しに行くので、これで。」
沖田は部屋を飛び出ると屯所の外に吹悠を探しにいった。
土方が斎藤に目配せすると斎藤も沖田を追って、屯所を出て行った。
近「大丈夫かい?」
近藤が殴り倒された土方を起こすと、土方は表情をさらに暗くして言った。
土「俺は何ともないんだ近藤さん。
…今、大変なのは澄野だ。いち早く救ってやらなきゃいけない。だがここの副長として、走って助けに行けない。
俺は仲間も護れない。救えない。それは副長失格だよな。なあ、教えてくれ。俺はどうすればいいんだ?」