新撰組と神の護り手伝説

半刻後ー

那「終わった?」

『終わったよ。治癒もしたから体にダメージはないはず。精神的には知らない。』



那津に殺されそうになってたところを助けた位なんだから是非気絶なさっているお二人には感謝してほしい。崇めてほしい。


桶をよいしょと持ち片付けをしているといきなり那津が屋根からすごい速さで飛び降り吹悠の後ろから刀を振り上げ襲い掛かる三人目の浪士の心臓を一突きにした。

そのまま返り血がつかないように吹悠を引っ張り距離を置いた。


二人の仲間だったらしい三人目はあっけなく死んだ。



『殺すさなくても!』

那「殺らなきゃ殺られる。ここの時代刀を抜いた時点で斬られる覚悟はしてなくちゃいけない。」

『…分かってる。だけど、そんな簡単に人は死んでいいものじゃない…。』

那「吹悠…あの」

『ちょっと一人にしてくれるかな。考えたいんだ。』


背中を向けて言うと、那津は間をおいて何か言おうとしたのか息を吸う音が聞こえたが何も言わずにまた屋根に上り、去っていった。

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