新撰組と神の護り手伝説
自室に戻り、服を着てダッシュで容保公の部屋へと向かう。
途中護衛の人を見かけたが、僕の方を一瞥しただけでなにも止められなかった。既に話を部下に通しているのだろう。
『松平様。失礼します。』
障子を開ける前に一言かけ、開くと容保公が部屋の奥でニコニコしながら座っていた。
ご機嫌だな。
確実にさっきのモフモフのお陰だと思うけど。
容「うむ。そなたが件の娘か。」
『神の使い殿から話は聞きました。新撰組は私にお任せ下さい。』
スッと頭を下げる。
容「頭を上げよ。猫さんにはもう返せぬ程の恩をもらった。多くの民の命と私に癒しをくれたのだ。私に出来ることなら何でもやると決めた。…新撰組をよろしく頼むぞ。」
頭をあげるとまっすぐすぎる程の瞳がこちらを覗いていた。
罪悪感さらに増幅していくよ…。
『…はい。』
容「そうだ。丁度新撰組の副長が城にいるのだが、この場に呼ぼ『いいです。大丈夫です。』そ、そうか。」
なにしようとしてるんだよ!
今更あってもその場で殺される未来しか思いつかないわ!
『雇い主が女だと知ったらなめられるでしょう。それは困るので秘密にしていただけませんか?』
容「相分かった。気を付けよう。」
それでは、と部屋を出た。
江戸の馬鹿なおじさん達より猫好きのおじさん騙すのが一番難しかった…。
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ある人の独り言
容「後で土方に主が変わった事だけは伝えないとな…は!あの娘の名を聞いてなかった!
まあ神の使いから選ばれるほどだから大丈夫だろうが、なんと言えばいいだろうか…。
それにしても、新撰組という名は昨日渡したばかりなのになぜあの子は知ってたのだろう…あ、猫さんから聞いたのか。
それにしても猫さん可愛かったなあ、また見つけたらモフモフせねばな!猫さん猫さん猫さん猫さん猫さん猫さん」