新撰組と神の護り手伝説
仕方が無い。

『ちょっと脱がせるぞ』

しかし、土方は意識が朦朧としているのか反応がなくぜえぜえ言っているだけだ。



土方の着物を少しはだけさせ、折れた肋骨の部分を探す。

土「うっ」

あ、ここ。


目を閉じて光の渦の流れを指先から土方にいくようにイメージをする。



幾分か呼吸が落ち着いて来たようだ。

何かクラクラしてきたけど、後もうひと押しで完治する。




後少し…




ガッ


いきなり後ろから腕を掴まれた。
土方からグイッと引き離される。


沖「何してるんですか?
妖の気配がしたと思ったら苦しそうな土方さんの胸に手を当てて何か術を仕込もうとするあなたがいたんですけど、これでも四神の一角。
殺されるわけには行きません。
…訳を聞かせてもらいましょうか。」


しまった。土方に気を取られすぎて沖田の気配に気付けなかった…。
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