恋に一番近くて遠い君
そこはまるでおとぎの国から飛び出してきたようで、それでいてとても落ち着くようなそんなお店だった



━━━カランカラン


「いらっしゃいませ〜。」


お店の中に入ると優しそうなお婆さんが迎え出てくれた。


「ゆっくりしていってね〜。」


「ありがとうございます。」


わたし達はお婆さんに会釈をして椅子に座った。


「すごくいい雰囲気なところだね〜。私こういうとこ好きだなぁ〜。」


「確かにお前こういうとこ好きそうだな。」


「好きそうじゃなくて好きなんです〜!」


「あーはいはい、わかったわかった。で、なんか頼むの?」


「ちょっとお腹すいちゃったから何か注文しようかな。」


しかしそれからというもの━━━


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