恋に一番近くて遠い君
「なあ、一度しか言わないからちゃんと聞いとけよ」


そう言って陸玖が目を閉じて深呼吸をした。


それから目を開けて━━━




「美海、お前が好きだ」




周りの音が何も聞こえなくなった。頭の中が真っ白になった。


それでも涙だけは止まることなくどんどん零れて頬を伝った。



「なあ、なんか言えよ」



突然の告白で頭の中で考えても考えても言葉が出てこない。



でも、でもこれだけは伝えなきゃ。
今まで言えなかった言葉を
今目の前にいる君に


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