恋に一番近くて遠い君
グッと引っ張られて体勢を起こしてもらった。




「ごめん...大丈夫か?」



「うん.....ごめん、なさい。」




「………もういいから謝るな。これは事故だ。忘れろ。」





そう言って陸玖は最後の人束をホッチキスで止めた。




「これ、職員室に持ってくから、昇降口で待ってて。」




止める間もなく一人でスタスタと言ってしまった。



少し後悔する。




嫌がったこと、泣いたこと。



陸玖に嫌われたと思われちゃったかな?



陸玖を傷つけちゃったかな?
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