恋に一番近くて遠い君
「...何か言った?」




「無理だよ.......。忘れろって言ったって無理だよ。」





人をドキドキさせといて今更忘れることなんて出来ないよ.....。




「何で?」




さっきまで少し前を歩いていた陸玖が足を止めて私のすぐ目の前まで来た。



「どうして無理なの?」




私の頭上で聞こえる声。




顔を上げるとすぐ近くに顔がありそうで私は下を向いたまま言った。



「嫌いに.....ならないで.....。」


質問の答えになってないと思うけど




嫌だ...陸玖に嫌いになって欲しくない...。
今の関係がなくなったら、もう陸玖とどう関わればいいか分からなくなる。
たとえ好きだと伝わらなくても、今のままの関係でも陸玖のそばにいたい...。
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