幼馴染に恋しました。
階段を降りてすぐ先の、リビングに飛び込む。
「お、お母さんっ!!!」
そこには、しれっとした顔のお母さん。
「あら、莉穂。どうしたの?」
なんでそんなに冷静なの?!と突っ込みたくなるが、お母さんのこのマイペースさはいつものこと。
文句を言いたい気持ちを抑えて、早口で喋る。
「ち、遅刻するっ!!お弁当と朝ごはん!はやく!!」
「あら、もうそんな時間?!すぐ玄関に持ってくから、莉穂はその顔なんとかしなさい!あと髪も!」
「あっそっかお母さんありがと!!」
そう言われると、やっと自分がすごい顔で学校に行こうとしていたことに気づく。
洗面台へ走り、鏡の中の自分に驚愕しながらも、今度こそ全ての身支度を終えた。