僕の大切なひと
雪
お兄ちゃんは
いっつも僕と遊んでくれて
面白いお話もいっぱい聞かせてくれたんだ。
だから僕は
お兄ちゃんのことが大好きだったし、
お兄ちゃんも僕のことが大好きみたいだった。
ずっと、お兄ちゃんが僕のそばにいてくれると思ってた。
ううん。
そばにいてくれたの。
それから
いっぱい時間が経って
僕、気づかないうちに大きくなってたんだ。
背が高くなったし
手だって、足だって
おっきくなったんだ。
もう、お兄ちゃんがいなくても僕は…。
そんな風に思ったんだ。