片想い大作戦⭐️(完)
なんとかうるさくてしかたない心臓を落ち着かせて、平然を装ってせなの隣を歩いた。
だけど、なんでかな?
せな‥‥‥‥‥‥怒ってる?
私よりも20センチはたかいせなの横顔をちらりと盗み見れば、その整いすぎた顔をムスッとさせて、前髪をうさぎみたいにちょんまげにしていた。
‥‥‥‥いや、ちょんまげは何の関係もないだろうけど。
それにいつもなら、その甘ったるい顔に満面の笑みを浮かべて私に近づいてくるのに、今日はそんな気配一切無い。
「せな?」
「‥‥‥‥‥‥なに?」
すっ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ごく不機嫌だ。