私のストーカーが純愛すぎます!
学校の校門に近づいた頃、前に見覚えのある人がいた。
「莉央!!」
私が呼ぶと、後ろで結んであるポニーテールを揺らしながら振り向いた。
「あ、葵!!」
と、叫んでこちらに向かって走ってきた。
「久しぶりー!あの、買い物デート依頼だね」
「うん!また莉央とこうやって学校に通えるの夢みたいだよ!!」
私と莉央は、嬉しさのあまりはしゃいだ。
「あの、初めまして」
そうだ、忘れてた。
「あ、初めまし...あ、こいつ、葵のイケメンストーカー!」
すると、優希くんは戸惑った。
「えっと、どこかで会いましたっけ?」
ん?
あれ、買い物の途中で告ってきたよね?
莉央いたよね?
「優希くんが、告ってきたとき莉央いたよ?」
「す、すいません。あの時はその、葵さんしか見てなくって、周りの人の顔全然覚えてませんでした。
申し訳ないです((汗」
と、優希くんは必死に謝っていた。
でも、莉央の顔を見ると怒ってはいなかった。
「いーよいーよ!!そのくらい、葵が好きってことでしょ?
ま、なんで同じ高校なのかは検討つくけど、ストーカーはほどほどにね!」
むしろ、この展開を楽しんでいた。
「でも、僕からストーカーとったら何もなくなっちゃいますよ!」
とか、優希くんが爆弾発言を呟いたことは聞かなかったことにしよう。