もう一度あなたに恋をした。





「雅……ごめん。帰るね。」


「あっ、ちょっと!紫穂?!」




雅が呼ぶ声を無視して、体が勝手にグラウンドから背を向けて走り出してた。




フェンスの向こうで佐伯くんが、その子を引き離しているとも知らずに…





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ーーー








それからどーやって帰ったかは覚えてない。



気付いたら時計は21時を回ってて、制服のままベッドに横たわってた。




帰って…寝ちゃってたんだ…






すぐに思い出すのは、あの子が佐伯くんに抱き付く光景。




チクリと胸が痛むのを感じる。


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