もう一度あなたに恋をした。
もちろん声を発したのは目の前で寝てるはずの1年生。
すぐに状況を理解できずにいたが、閉じてたはずの男の子の目がしっかりと見開かれて自分を見てる事に気付き、自分へ発せられた男の子の声だとやっと理解した。
「わ!…ご、ごめんなさい!」
なぜ名前を知ってる?とかよりもまず、起こしてしまったと思って慌てて謝る。
男の子は、あたしの手元に視線を移す。
「あ、すみません。それ落としたみたいっす。」
そう言って指差したのは、あたしが持ってるこの可愛らしいハンカチ。
「え?これあなたの?」
「はい、拾ってくれてありがとうございました。」
にっこり笑う男の子に、戸惑いながらもハンカチを差し出した。
この子はピンクが好きなのか?男子でも稀にそういうタイプいるけど、この子はそうなのか?それとも…
「彼女の物だった?寝てるうちにこっちに落ちてきたよ。」