もう一度あなたに恋をした。



靴箱に着くまでの間も考えていたのは、今朝初めて出会った佐伯くんの事。


あたしが屋上を出る寸前に見た、あの悲しそうな表情。



あたしが何か気に触る事でも言ったかなと、必死で思い出してみるも、心当たりはなく…



別に今日会ったばっかりの後輩の事なんて、そんなに深く考えなくてもいいはずなのに、どうしても頭に焼き付いて離れないまま、今に至る。




佐伯くんは”彼女”っていうワードに対して曖昧な答え方をしたり、あの切なげな表情をしていた。




一体、彼は何を抱えているっていうの?ーーーー









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