もう一度あなたに恋をした。
引っ張られるあたしは、まだチラホラ生徒がうろつく中でギャーギャー抵抗する事はせずに、大人しく付いて行くしかなかった。
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連れて来られたのは…拓海が所属してるサッカー部の部室。
土やホコリや汗の臭いが混ざって、なんとも言えない場所だった。
「で、なんなの?早く帰りたいから手短に話してよ。」
やっと解放された腕をさすりながら、拓海を睨みつける。
「誰も話しがあるなんて言ってねぇよ。」
まるで馬鹿にしたような笑みを浮かべた拓海は…部室の鍵を中から閉めた。
…ガチャリ。
その音があたしの危険信号のように思えて、背筋が凍る。