もう一度あなたに恋をした。
「今日部活休みなうえにみんな帰ってるし、委員会の奴らもこの部室の前は通らないから叫んでも無駄だぜ?」
クックック…
拓海の気味が悪い笑い声が部室に響く。
男の力に勝てない無力さに、拓海の言葉に。足掻いても叫んでも無駄だって事が分かって、涙がじんわりと溢れる。
「お前、ヤるってなるとぜってー別れるらしいじゃねぇか。誰もヤッた事がないからレアだって噂だぜ?俺が”初めて”になってやるよ、紫穂。」
「……っ!!!」
拓海の手が乱暴にネクタイを外し、ブラウスのボタンを引きちぎる。
もうだめだ…誰か………!!!
そう思って、ギュッと目を瞑った瞬間だった。