もう一度あなたに恋をした。




佐伯くんが立ち上がる。




「帰りましょう。送ります。」

「えっ、いいよ、そこまでは悪いよ!」

「ダメです。」

「そこまでしてらさすがに、彼女怒る「いいから!」



佐伯くんがあたしの言葉を大きな声で遮ると、あたしの鞄を持って手を引いて歩き出す。



…やっぱり、”彼女”の話しになるとどこかおかしい気がする。今朝出会ったばっかりだからいつもの様子とかは分かんないけど。


佐伯くんと”彼女”には何かがある。なんとなく勘がそう言ってる。




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