もう一度あなたに恋をした。
ハンカチと”M”
重い体をゆっくり起こして階段を下りる。
いたた…と痛む頭を抑えながらダイニングテーブルに腰掛けると同時に、目の前にコトン..と置かれるトーストとコーヒー。
「おはよう。スクランブルエッグもあるからね、待ってて。」
声の方向に目を向けると、キッチンからこちらにいつもの笑顔で話しかけてくる叔母さん。
こくん..と頷き、コーヒーを一口。
ほろ苦い香りが、なぜか心を落ち着かせる。
「紫穂ちゃん。」
不意に話しかけられ視線を上げると、叔母さんがスクランブルエッグとソーセージが乗ったお皿を手に、こっちへ歩いてくる。
「頭痛むの?無理してない?」