もう一度あなたに恋をした。
『とにかく、もう紫穂ん家着いたから!
下で待ってるから早く下りてきなよ〜♪』
「は?!え、まだ行くって言って(プツッ)…な…い……」
……………嘘でしょ…
窓から覗くと、ほんとのほんとに雅がいた。
しかも目が合ってしまい、居留守は不可能。
つまり残された選択肢は一つだけ。
分かったわよ…行けばいいんでしょ!もう!
半ばヤケクソになりながらも、それでも何故かきっちり化粧をし、丁寧に髪を巻くあたりは、どうしたものやら…
「おっそーーーい!!」
玄関を開けるなりまず聞こえた雅の第一声に、思わず溜め息が漏れそうになったのだった。