もう一度あなたに恋をした。



聞き覚えのある名前と、あまりにも黄色いその声に反応する。



頬を赤らめながらきゃあきゃあ騒ぐ女子たち。



その女子たちの視線の先には…







いかにも耳を塞ぎたいですって顔をしながらボールを蹴る佐伯くんがいた。




わ…ユニフォーム姿…!




佐伯くんが操るボールはまるで足に吸い寄せられているかのように、彼から離れずゴールへと導かれていく。



そして、佐伯くんがシュートすれば、ボールは風を切りながらカーブを描き、ゴールへと吸い込まれて行った。



その瞬間……湧き上がる歓声と佐伯くんに群がる部員の歓喜の声。



仲間に囲まれて嬉しそうに、ほんとに楽しそうに笑う佐伯くん。


その姿があまりにもキラキラしてて、釘付けになっていた。





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