もう一度あなたに恋をした。
「えっ…佐伯くん、いつのまに?」
「ちょ、ここ騒がしいし…場所移動しましょ。」
と言って、あたしを引っ張り歩いていく。
「えっ、ちょ、あの…」
「いーからいーから!」
さっきのうんざり顔とは程遠い、ご機嫌な様子の佐伯くん。
ちょ、彼女来てないの?いーの?!
まわりの女子集団からは
「あのふたり、付き合ってんの?」
「悔しいけど、高崎先輩には勝てないよ〜」
「えー、狙ってたのにぃ〜〜!」
なんて声も聞こえ、さらには泣き出してしまう子も…
佐伯くん人気は相当凄いんだと思った。
雅に助けを求めるも、「行ってこい!」と言いたげなグッドラックポーズをされて、諦めて佐伯くんに連れられるままに。