もう一度あなたに恋をした。



校門まで着くや否や、


「紫穂、何で電話無視してんだよ。」


と不機嫌オーラ剥き出しの声で腕を掴んでくるのは、一週間前まで付き合ってた”元カレ”。


痛いんだけど…!

その男を横目で睨みながら、掴まれてる腕を思いっきり振りほどく。


「いい加減にしてよ!もう連絡してくるなって言ったでしょ!!」


振りほどいた際にずり落ちそうになったカバンの紐を肩に掛け直しながら、元カレから顔を背けて立ち去ろうとする。



「待てよ!…納得できねーんだよ、理由もなく別れるって…」



そう言いながら再度腕を掴まれたが、今度は冷静さを保ちつつ、スッとその手を払いのけてみせた。


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