もう一度あなたに恋をした。
苦しそうな顔をして口にするのは、やっぱり全然意味が分からんない言葉。
「彼女さん、…遠くにいるの?」
…ハッ!!あたしはまた何をー!!!
「ご、ごめん!今の忘れ「はい。」……
佐伯くんを見上げる。
昨日よりも、ちょっとだけ近い距離。
「どんだけ近付くことが出来ても、遠い遠いところにいるんです。」
切なそうに微笑む佐伯くん。
ますます意味が分からなくなって、よいよ返事に困ってると
「先輩、後ろ乗ってください。」
自転車にまたがり、後ろの荷台を指してそう言う。