もう一度あなたに恋をした。



「じゃあ…お邪魔いたします…」




荷台に乗ったはいいが、どこに掴まったらいいか分からず手を彷徨わせていると、フッと笑い声が聞こえて…






「そんなんじゃ振り落とされますよ。」





そう言ってあたしの手を当たり前かのように自分の腰に巻きつける佐伯くん。



その瞬間、ぴったりと体が密着してしまう。




「!!!!」



あたしの驚きに気付いてか気付いてないか、ゆっくりとペダルを漕ぎ出す。



振り落とされるとか言うもんだから、どんな運転をするのかと思えば、超がつくほどのゆっくり安全運転だ。




それにしても…くっつきすぎ…!!



予想外の展開に、カーッと顔が熱くなる。



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