もう一度あなたに恋をした。
…………ほえ?????
辺りを見渡すと、そこは見慣れた家の周辺の景色。
「あっ…ほ、ほんとだ!全然気付かなかった。」
なんだ、そんなことか。とホッとしたのを隠すように、あははあははと不自然なごまかし笑いをしてしまう。
もうっ、何勝手に緊張しちゃってんのあたし!!
無駄にドキドキしたのが今度は恥ずかしくなって、そそくさと荷台から下りる。
「お、送ってくれてありがとう…」
じゃあ、と踵を返した瞬間。
不意に掴まれる手。
力強く、だけどどことなく優しく。
「先輩。」
今度はしっかりとあたしの目を見て。
「な…なに?」
「本当に…覚えてないんですか?」