もう一度あなたに恋をした。
えっ…………?
ドクン…
胸が大きく波打つ。
冷たい風がふたりを包むのを感じると同時に、あたしの手を掴む佐伯くんの手に力がこもる。
どういう事?……
戸惑うあたしの顔をじっと見つめて、しばらく何かを考えるように黙り込んだ後、小さく溜め息をひとつ。
スッと目の前に差し出される佐伯くんの手。
はてなマークをいっぱい浮かべながら困惑してるあたしを見て
フッと、優しく微笑んでくれた佐伯くん。
「…ほら、携帯。番号教えてくれるって、さっき言ったじゃないっすか。」
「え?あ、うん…」
…そんな事言ったっけ?て思いながらも、携帯を操作して番号を読み上げる。