もう一度あなたに恋をした。
それからの授業なんて頭に入るはずもなく、ずっと佐伯くんが心配で。
こんなに佐伯くんの事気にかけるの、久しぶりだな…
そんな能天気な事を思ったり、
一人暮らしって言ってたけど、ご両親は…?佐伯くん、ずっと独りだったの?…
そう考えたりもしていると、あっという間に放課後。
いきなり電話を切っちゃったから、”放課後お見舞いに行くね”という肝心な部分を伝えきれてなかったと後から気付き。
佐伯くんの番号を登録して自動で出てきたLINEの方から送っておいた。
「〜〜って言う事だから、映画は明日じゃだめ?…」
「しょーがないわね〜。ナチョス奢りで許してあげる!」
ウインク付き笑顔で許してくれた雅にお礼を言おうとしたら
「風邪で弱ってる佐伯くん襲っちゃえっ♪」
なんて言うもんだから、開いた口が塞がらなかったのだった。