もう一度あなたに恋をした。
ドキドキの正体
体温計をしまい、代わりにレジ袋から風邪薬を取り出す。
「とにかく、ちょっとでも食べよ?雑炊作ったから。食べて薬飲めば、ちょっとはラクになるから。」
雑炊持ってくるね、と立ち上がった瞬間。
…一瞬、状況を飲み込めずにいた。
腕を引っ張られたと思ったら、自分の腰に巻き付くのは…佐伯くんのたくましい腕であって。
お腹あたりには、佐伯くんの顔が。
座ったままの状態の佐伯くんに、抱きしめられていた。